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副業の結果は個人差があります。本記事は特定の収入を保証するものではありません。本記事の税額・税率は2026年6月時点の制度に基づく概算で、所得・控除・自治体・事業年度により異なります。最終的な判断は税理士にご相談ください。
副業収入が700万円を超えたとき、税負担330万円の通知を見て、私は「法人化すれば安くなるのでは」と本気で電卓を叩きました。本業エンジニア年収1300万+副業700万の30歳です。結論から言うと、私は法人化を見送りました。ただし条件次第では法人化が正解になる人もいます。この記事では、副業 法人化 タイミング 年収 シミュレーションという視点で、個人事業主のまま vs 法人化の手取り概算、見送った3つの理由、あなたが法人化すべき分岐点を、私の実数でお見せしますね。
現状の税負担の内訳は副業で収入が増えたら税金も増えた|所得税と社会保険の落とし穴に、青色申告での確定申告の実態は副業収入700万円の確定申告を初めてやった話|青色申告で節税した実態に書きました。
結論 ─ 副業700万でも私は法人化を見送った。ただし「あなた次第」
先に答えを出します。私は副業利益が約580万円(売上700万−経費120万)に育った今も、個人事業主のまま続けています。
見送りの結論と、3つの理由
法人化を見送った理由は3つです。第一に、本業給与1300万で給与所得控除を使い切っていて役員報酬の節税うまみが薄いこと。第二に、赤字でも消えない年30〜50万円の固定費。第三に、社会保険の二重加入が本業バレの導線になること。節税のために手間と固定費を増やすのは本末転倒だ、というのが脳筋な私の率直な結論なんですね。
逆に法人化したほうがいい人の条件を先出し
ただし偏った結論にはしません。副業利益が継続的に800万円超で伸びる見込みの人、課税売上1000万円を超えて消費税が視野に入る人、将来は人を雇って事業を拡大したい人。こういう方は法人化を前向きに検討する価値があります。あなたがどちらかは、後半の分岐点チェック表で判定できますよ。
個人事業主のまま vs 法人化|手取り概算シミュレーション
ここがこの記事の核心です。私の実数で「個人 vs 法人」を並べてみます。
試算の前提を明記します
前提はこうです。本業給与1300万+副業700万、副業の経費120万、副業利益は約580万円。税率水準は所得税40%+住民税10%=50%水準。これは2026年6月時点の制度に基づくざっくりした概算で、自治体や事業年度で振れます。厳密な多パターン計算はしません。あくまで「ざっくりこの程度の差」を掴むための比較です。
比較表 ─ 個人(現状) vs 法人化した場合
| 項目(副業部分のみ・概算) | 個人事業主のまま(現状) | 法人化した場合(一例) |
|---|---|---|
| 副業の利益(売上700万−経費120万) | 約580万 | 約580万 |
| 適用される税率水準 | 所得税40%+住民税10%=50%水準 | 法人実効 概ね2割台前半(所得800万以下) |
| 青色申告特別控除 | 65万(適用中) | 法人は対象外 |
| 固定維持コスト(赤字でも) | ほぼ不要 | 均等割7万+税理士・決算で年30〜50万 |
| 役員報酬の給与所得控除 | ― | 本業で上限消費済みのため効果薄 |
| 社会保険 | 本業のみ | 二重加入で按分通知(バレ導線) |
| ざっくりの手取り感 | 現状維持 | 税率差で浮く分を固定費・手間・バレが相殺 |
表の読み方 ─ 法人税15%軽減でも差が縮む
数字だけ見ると、税率50%が2割台前半に下がるので法人化が圧勝に見えますよね。私も最初はそう錯覚しました。中小法人は所得800万円以下に法人税15%の軽減税率(2027年3月開始事業年度まで延長)が効きます。けれど表の下4行、見えない固定費・控除の消失・社保バレが、その差をじわじわ削るんです。次章から1つずつ見ていきます。
見送った理由①|本業で給与所得控除を使い切っていた
最初の落とし穴は、ネット記事が一番もてはやす節税テクが、私には効かなかったことでした。
役員報酬=給与所得控除で節税、の落とし穴
法人化の定番節税は、自分に役員報酬を払い給与所得控除を取る手です。給与所得控除は給与から自動で引ける概算経費で、上限は195万円。ところが私は本業給与1300万で、この上限195万円を既に使い切っているんですね。複数勤務先の給与は合算して控除上限が頭打ちになるため、副業を法人化して役員報酬を足しても、控除枠はもう増えません。
だから定番テクが高所得会社員には効きにくい
世間のマイクロ法人記事は「役員報酬で給与所得控除が二重に取れてお得」と語りますが、それは本業給与が低い人や専業フリーランスの話。本業1300万の私には、二重取りの余地が最初から無かったわけです。一般メディアが書かないこの盲点に気づいた瞬間、法人化の魅力が半分しぼみました。
見送った理由②|赤字でも消えない固定コスト
2つ目は、お金の話が好きな私が一番ひっかかった生々しいコストです。
均等割7万・税理士・決算=年30〜50万の現実
法人を持つと、利益が出ようが赤字だろうが毎年かかる固定費があります。法人住民税の均等割が赤字でも最低約7万円/年。税理士の顧問料が年12〜36万円、決算申告で10〜20万円。ざっくり合計すると、法人の維持だけで年30〜50万円が飛びます。均等割7万円が赤字でも毎年引かれると知ったとき、私は思わず電卓を二度叩きました。
設立費用と手間を天秤にかけた私の計算
設立費用も合同会社で6〜10万、株式会社で18〜24万かかります。年30〜50万円の固定費は、私の副業時給に換算すると相当な稼働時間分です。法人税の差で浮く額から、この固定費と帳簿・申告の手間を引くと、私のケースでは旨味がほとんど残りませんでした。節税のために毎年30万円払うのは本末転倒、というのが正直な感覚です。
見送った理由③|社会保険の二重加入が本業バレの導線になる
最後がいちばん効きました。お金以前に、これは本業を続けたい私には致命傷だったんですね。
役員報酬を取ると保険料が本業に通知される仕組み
副業の法人で役員報酬を取ると、原則として健康保険・厚生年金への加入義務が生じます。本業と副業の2か所で加入する形になり、年金事務所へ二以上事業所勤務届を出します。すると本業・副業の報酬を按分して保険料が再計算され、その新しい保険料額が本業の会社にも通知されるんです。社保の按分通知が本業に届くと知った瞬間、これは無理だと腹に落ちました。
役員報酬ゼロにすれば回避できるが節税も消えるジレンマ
役員報酬をゼロにすれば社保加入は避けられます。けれど役員報酬を取らなければ、理由①の給与所得控除による節税メリット自体が消える。バレを避けると節税が消え、節税を取るとバレる。出口のないジレンマでした。住民税の普通徴収という別のバレ導線と合わせ、副業が会社に知られる仕組みは副業バレ対策|住民税の普通徴収を選んでも会社にバレた話に詳しくまとめています。
それでも法人化が「正解」になる人の分岐点
ここまで見送り理由を並べましたが、法人化が有利になる人は確実にいます。両論併記でいきますね。
分岐点チェック表
| あなたの副業の状況 | 法人化の向き | 理由の要旨 |
|---|---|---|
| 副業利益が年500万未満で横ばい | 見送り寄り | 税率差より固定費が重い |
| 著者ケース(利益約580万・本業高給与・現状維持) | 見送り | 控除うまみ薄・固定費・社保バレ |
| 副業利益が継続的に800万超の見込み | 検討の価値あり | 法人税率の差が固定費を上回り始める |
| 課税売上1000万超/取引先が法人格を求める | 検討 | 消費税・信用・取引要件 |
| 将来の事業拡大・人を雇う・本業化を見据える | 前向き検討 | 法人のほうが拡張に適する |
目安の考え方
ざっくりの目安は、副業利益が継続的に800万円を超えて伸びる見込みなら検討開始。法人税の差が年30〜50万円の固定費を上回り始める水準だからです。消費税の課税事業者になるタイミングや事業拡大の意思も判断材料になります。ただ法人化の前に大事なのは、まず副業利益そのものを伸ばす案件獲得の土台を固めること。私が使った経路はエンジニア副業マッチングサービス比較|単価と稼働で選ぶ3社に整理しました。法人化を考える前に、ここを読んでほしいです。
まとめ ─ 法人化は「節税テク」ではなく「事業判断」
最後に振り返ります。
見送り3理由と分岐点の振り返り
私が副業700万で法人化を見送った理由は、本業1300万で給与所得控除を使い切っていたこと、赤字でも年30〜50万円の固定費がかかること、社保二重加入が本業バレの導線になること。この3つでした。でも副業利益が継続的に800万超なら、あるいは消費税や事業拡大が視野に入るなら、答えは変わります。法人化は節税テクではなく、自分の事業をどう育てるかの判断なんですね。前提が複雑なので、実行前には必ず税理士に相談してください。浮かせる節税より、本業+副業の手取りを淡々と新NISAに回すほうが効くというのが、年収2000万の手取りと生活費を全公開【都心ローンあり】を公開してきた私の実感です。
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※本記事は情報提供を目的とし、税務上のアドバイスではありません。税額・税率・社会保険料は2026年6月時点の制度に基づく概算で、所得・控除・自治体・事業年度により変動します。法人化の判断は税理士にご相談のうえ、ご自身の責任でお願いします。
