住宅ローン控除の初年度確定申告をやってみた|還付額と手続きのリアル

不動産

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本記事の情報は2026年4月現在のものです。住宅ローン控除の制度・上限額は改正される可能性があります。最新情報は国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/keisubetsu/juutaku.htm)でご確認ください。投資・借入にはリスクが伴います。本記事は特定の金融商品の購入を勧めるものではありません。


マンションを買った翌年の確定申告が、想像の3倍ぐらい面倒だった。

住宅ローン控除の申告だけならまだ良かった。私の場合、副業700万円の事業所得の申告住宅ローン控除の初年度申告を同時にやる必要があった。さらに年収2,000万超のサラリーマンは年末調整の対象外なので、給与所得分も含めてすべてを確定申告で処理しなければならない

知らなかった人も多いと思うが、給与収入が2,000万円を超えると年末調整を受けられない。これは所得税法上の規定で、例外はない。つまり住宅ローン控除の「初年度だけ確定申告が必要」という説明は、高年収サラリーマンには当てはまらない。初年度も2年目以降も、毎年確定申告が必要だ。


結論:住宅ローン控除で私が受けた還付額

先に数字を出す。

項目金額
住宅ローン年末残高約7,500万円
住宅ローン控除額(物件の認定区分に応じた上限×0.7%)約420,000円
実際に控除に使えた金額(所得税分)約280,000円
所得税から引ききれなかった分(住民税で控除)約140,000円

実際に受け取れた還付・節税総額は約420,000円だが、内訳が少し複雑だ。

所得税から引ける上限(控除可能税額)を超えた分は住民税から引かれる仕組みになっている。住民税からの控除上限は「前年度住民税所得割額の5%」かつ最大97,500円。

年収2,000万超だと所得税額そのものは大きいが、iDeCoやふるさと納税などの控除を積み上げた後の実際の税額と住宅ローン控除額のバランスによって、全額を所得税から引けるかどうかが変わる。私の場合、各種控除を全部乗せた後の残りの所得税から住宅ローン控除を引く、という計算になった。

正直、この計算が複雑すぎてe-Taxの画面で何度も確認した。


年収2,000万超サラリーマンは初年度から確定申告が必須

一般的な「住宅ローン控除の確定申告は初年度のみ」という説明は、一般的な会社員向けの話だ。

2年目以降は会社の年末調整で処理できるようになる——のは年収2,000万円以下のサラリーマンの話。年収2,000万超は以下の理由で毎年確定申告が必要になる。

理由内容
年収2,000万超は年末調整の対象外所得税法上の規定(所得税法第121条)
副業収入が20万円を超える事業所得として毎年申告必須
ふるさと納税の控除申告ワンストップ特例は使えない

3つ全部当てはまった。毎年確定申告は避けられない。


必要書類一覧

住宅ローン控除の初年度申告には、通常の確定申告書類に加えて以下が必要になる。

書類入手先備考
登記事項証明書法務局(オンライン申請可)不動産の所有を証明
売買契約書(または建設工事請負契約書)のコピー手元に保管取得価額・取得日の確認用
住宅ローンの年末残高証明書借入先の金融機関から郵送10〜11月頃に届く
住宅の床面積がわかる書類登記事項証明書または竣工図50m²以上が控除の条件
マイナンバーカード(またはマイナンバー通知カード+本人確認書類)手元e-Tax利用で不要な場合も
源泉徴収票勤務先から1月頃に発行給与所得の申告用

副業分の帳簿・経費領収書なども別途必要だが、それは住宅ローン控除とは別の話なのでここでは割愛する。

書類の中で入手に時間がかかるのが登記事項証明書だ。法務局のオンラインサービス(登記・供託オンライン申請システム)を使えば郵送で取り寄せられる。手数料は1通480円(オンライン申請・郵送の場合)。


e-Taxでの申告手順(概要)

国税庁の確定申告書等作成コーナー(e-Tax)で手続きした。マイナンバーカードとスマートフォンがあれば書面提出なしで完結する。

大まかな流れ

  1. e-Taxにログイン(マイナポータル連携を有効にしておくと自動読み込みが増えて楽)
  2. 給与所得の入力(源泉徴収票の数字を入力、またはマイナポータル経由で自動取得)
  3. 事業所得の入力(副業分の収入・経費・青色申告特別控除を入力)
  4. 各種控除の入力(社会保険料控除・iDeCo・ふるさと納税・基礎控除など)
  5. 住宅借入金等特別控除の入力(ここが住宅ローン控除)
  6. 「住宅借入金等特別控除に関する事項」の画面で、取得年月・種別・年末残高・床面積などを入力
  7. 登記事項証明書・売買契約書・年末残高証明書の数字を見ながら入力する
  8. 税額の確認・提出

住宅ローン控除の入力画面は項目数が多く、初回は30〜40分かかった。入力ミスがあると控除額の計算がおかしくなるので、各証明書の数字と照らし合わせながら丁寧に進めることを推奨する。

参考:国税庁「住宅借入金等特別控除を受けられる方へ」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/keisubetsu/juutaku.htm


副業確定申告との一本化で起きた複雑さ

マンション購入初年度の確定申告は、住宅ローン控除 + 副業事業所得 + ふるさと納税 + iDeCoを一本の確定申告書に全部まとめる作業だった。

感想を正直に言うと「e-Taxが優秀なおかげで何とかなったが、手計算でやれと言われたら2週間かかる」だった。

特に住宅ローン控除は「控除しきれなかった分が住民税から引かれる」という構造があるため、所得税の計算フローが副業や他の控除の計算順序と絡み合う。e-Tax上では自動計算してくれるので画面の数字を信じれば良いが、「なぜこの還付額になるのか」を理解しようとすると一苦労だった。

理系気質の人間として、計算根拠がわからないまま申告するのが気持ち悪かった。結局、国税庁の計算シートを参照しながら手計算して突合した。数字は合った。


2年目以降:一般的な会社員との違い

一般的な会社員(年収2,000万以下・副業なし)の場合:

  • 2年目以降は年末調整で完結。会社に「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」を提出すればOK

私のような高年収・副業ありの場合:

  • 毎年確定申告が必要(年収2,000万超のため年末調整対象外)
  • 副業所得の申告とセットで対応

つまり一度確定申告のやり方を覚えれば、2年目以降はほぼ同じ作業の繰り返しだ。2回目からは慣れて1時間以内で終わった。


まとめ

  • 年収2,000万超サラリーマンは年末調整の対象外のため、住宅ローン控除は初年度も2年目以降も確定申告で申告する
  • 私の場合、住宅ローン残高約7,500万円だが物件の認定区分に応じた控除上限が適用され控除額は約42万円(所得税から約28万、住民税から約14万)
  • 必要書類は登記事項証明書・売買契約書コピー・年末残高証明書が主要3点。入手タイミングを逆算して動く
  • e-Tax(マイナポータル連携)を使えば書面なしで完結。初回は項目数が多いが、e-Taxが自動計算してくれる
  • 副業所得・ふるさと納税・iDeCoを同時に申告する場合、各控除が連動して税額計算が複雑になる。e-Taxを信じつつ、数字の意味は理解しておくことを推奨

副業所得の確定申告の詳細(青色申告の選び方・経費の落とし方)は → 副業収入700万円の確定申告を初めてやった話|青色申告で節税した実態

節税全体の戦略については → 年収2000万サラリーマンの節税完全ガイド

手取りと税率の全体像については → 年収2000万で所得税率は何%?高すぎる税負担と手取りを守る考え方

マンション購入の全記録は → 【実録】30歳で都心マンションを買った全記録


注意事項

  • 住宅ローン控除の控除額・手続き方法は、取得年・住宅の種別(認定長期優良住宅等)・ローンの種類によって異なります
  • 2026年4月現在の制度に基づいています。制度改正があった場合は最新情報をご確認ください
  • 複数の控除を申告する場合は、専門家(税理士等)への相談を推奨します
  • 本記事は情報提供を目的としており、税務上のアドバイスを提供するものではありません
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