ソフトウェアエンジニアの面接──年収1250万を獲った私が伝えたい「話し方のコツ」と「アピールの型」

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30歳で年収1250万円のオファーを獲得したソフトウェアエンジニアの私が、「面接でどんな話し方をすれば評価されるのか」「面接のアピールポイントはどう作ればいいのか」を、実体験をもとに解説します。

「面接が苦手」「何をどうアピールすればいいか分からない」「技術力はあるけど言語化が難しい」

そんな方に向けて、転職面接を突破するための話し方のコツや流れ、給与交渉までを公開します。

私の転職実績:2回の転職で年収580万→1250万へ

私はソフトウェアエンジニアとして、新卒で大手Web企業に就職しました。その後、

  • 1回目の転職:年収580万円 → 890万円(大手Web企業 → 大手自動車メーカー)
  • 2回目の転職:年収890万円 → 1250万円(自動車メーカー → スタートアップ)

と、2回の転職で年収を2倍以上に伸ばしてきました。

2回の転職活動では

  • 転職エージェント
  • LinkedIn(スカウト・情報収集)
  • 企業サイトからの直接応募

を積極的に活用し、勝算をあげて面接に臨みました。

では、なぜこれほど年収が上がったのか?

答えは「話し方」や「アピールの構造」にあると考えています。


ソフトウェアエンジニアの面接における最大の誤解

多くのエンジニアが面接でつまずく理由の一つは、「技術力が高ければ評価される」という誤解です。

確かに技術力は重要です。しかし、面接という場では「何をやってきたか」ではなく「どう考えて、どんな意図を持って行動したか」を伝えることが評価の分かれ目になります。

たとえば、「このプロジェクトで〇〇を実装しました」と成果物を列挙しても、それだけでは他の誰でもできたことかもしれないと見なされてしまいます。

面接官が本当に知りたいのは、「その状況で、なぜその技術選定をしたのか」「どんな制約の中で判断したのか」「問題が起きたときどう対処したのか」など、あなた独自の意思決定・思考プロセスです。

NG例
「Reactを使って社内向けの管理システムを作成しました。ユーザー情報のCRUD機能を実装し、テストも整備しました。」

成果は分かりますが、背景や考慮点が伝わらず誰でもできる作業に見えてしまいます。

OK例
「非エンジニアの業務効率改善を目的に、社内向けの管理システムを開発しました。状態管理や保守性を重視した構成に設計し、対応可能なエンジニアのスキルレベルからReactを採用しました。実装ではユーザ情報のCRUD機能の開発を担当しました。社員が複数部署に所属するケースがあるため、クエリ効率を考えたテーブル設計を提案しました。システム導入後、社内の管理にかかる工数を半減させることができました。」

こちらの例では技術選定・背景・目的・成果がコンパクトにまとまり、考えた上で行動している人だと伝わります。

このように、「技術的に何をやったか」よりも「なぜそうしたか」という文脈と意図をセットで語れることが、ハイレベルな評価につながります。


面接で評価される「話し方」の共通点

結論ファースト+構造的に話す

「面接 話し方 コツ」でよく言われる結論から話すだけでなく、PREP法を使うのが効果的です。

  • P(Point):結論
  • R(Reason):理由
  • E(Example):具体例
  • P(Point):再主張

以下では実際に面接で聞かれやすい質問と、それに対する構造的な解答例をみてみましょう。

質問:技術選定の際に重視するポイントは?

回答例:
長期的な保守性とチームのスキルセットの両立を重視します。
理由は、選定ミスが将来的な負債になるからです。
以前、メンテが困難だった独自FWからReact+TypeScriptに移行し、開発スピードが安定しました。
このように、現実的かつ継続可能な選定を意識しています。

質問:チームで働くうえで大切にしていることは?

回答例:
チーム全体の生産性を意識することです。
なぜなら、個人よりもチーム全体の成果が重視される場面が多いからです。
実際に、リンターやフォーマッターを導入することでコードレビューの質を改善し、障害件数を30%削減できました。
このように、私はチームの最適化を常に意識しています。

聞かれていないことは話さず「次の質問」を引き出す

「なんでもかんでも全部伝えたい」は逆効果です。聞かれたことに端的に、構造的に答えることで、「伝える力のある人」と評価されます。

PREP法を使い、簡潔かつ構造的に話すことは“話しすぎを防ぐ”だけでなく、面接官が深堀りしやすくなるという大きなメリットもあります。あえて回答に余白を残すことで、面接官が「もっと詳しく聞いてみたい」と感じ、こちらから質問を引き出す=面接の主導権を取りやすくなるのです。

自分が伝えたいことを無理に詰め込まず、あえて端的に話すことで自然な対話が生まれ、評価につながる流れを作ることができます。


給与交渉で年収を上げるために言語化したこと

自分の経歴や強みを効果的に面接官へアピールできるようになったでしょうか?次は、アピールした内容から年収交渉へ繋げていきましょう。

転職活動における給与交渉で重要なのは、市場価値の理解と論理的な交渉です。

私が意識したポイントをお伝えします。

希望年収の額ははっきりと伝える

希望年収は採用フローの中ではっきりと伝えておきましょう。応募書類に記載したり、面接で直接伝えるのも効果的です。

ただし、希望年収は採用フローの初期段階(1次面接など)で伝えることが重要です。採用フローが進むにつれ企業側のオファー年収の額が決まるため、最終面接やオファー後の交渉では企業側とのミスマッチに繋がる可能性があり、場合によっては不採用になることも。希望年週は早めに伝えるようにしましょう。

希望年収の根拠を明確に伝える

希望年収を伝える時は「市場相場」と「自分のスキルが業務にどれだけマッチしているか」を根拠に説明するのが効果的です。

たとえば「同業他社のバックエンドエンジニア平均が1200万円であり、自分はGoとマイクロサービスで即戦力として貢献できる」といったように、客観性と具体性のある説明が評価されます。

また、この給与に見合う貢献ができることも合わせて説明しましょう。

ここまででお伝えしたように、「前職では◯◯の開発をリードし、△△%の業務効率化を達成」といった具体的成果を提示すれば、抽象的なアピールではなく、再現性のあるスキルとして説得力が増します。数値や実績ベースの説明が効果的です。

まとめ:技術×構造化された言葉があなたの価値を上げる

話し方を変えるだけで年収が上がります。

ソフトウェアエンジニアの市場価値は「技術力 × 言語化能力」で決まります。
どれだけ優秀でも、それが伝わらなければ評価されません。

話し方はスキル。正しい「型」を知り、再現性ある形で伝えることで、キャリアは大きく変わります。

日々の業務で技術力を磨き、面接での話し方と年収交渉を工夫することで、2回目の転職で1250万円のオファーを獲得できました。


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