社会人1年目から始める資産形成ロードマップ

road 資産形成

みなさんは貯金や資産はいくらありますか?

お金の不安はありませんか?

私は24歳で貯金0・お金への不安MAXの状態から始まり、6年間で資産を3000万円まで築くことができました。

この記事では、そんな私の実体験に基づいた、資産を築き上げるためのロードマップを紹介します。

はじめに:20代から資産形成を始めた人と始めなかった人の差は想像以上

日本の年代別の貯蓄額の平均値と中央値は次のようになっています。

年齢平均値中央値
20歳代151万円10万円
30歳代599万円130万円
40歳代811万円180万円
50歳代1,212万円200万円
60歳代1,862万円530万円
70歳代1,683万円650万円

出典:https://www.sonylife.co.jp/media/manavi/48/

平均値と中央値がありますが、中央値がより実態に近いと言われています。

中央値だと20代は10万円、30代は130万円程度。平均値だと20代は150万円、30代は600万円程度のようです。みなさんの貯蓄はこれよりも多いですか?それとも少ないでしょうか?

平均値と中央値だけを見てわかるように、同世代の中でも貯蓄額には大きな格差があることが読み取れます。

私は貯金や保有している投資信託など合わせた金融資産は3000万円ほどです。

私が貯金ゼロだった24歳、社会人になってから6年間で積み上げた資産額です。

20代の頃は中央値にも満たなかった状態から、30歳になった今は同世代の平均貯蓄額を大きく上回る額の資産を築きあげることができました。

「社会人になったばかりで投資なんてまだ早い」

そう思っていた人たちと比べると、私は30歳になった今、資産額で大きな差がついています。

貯金ゼロから資産3000万円を達成するまでのロードマップをご紹介しましょう。

資産3000万円の内訳

  • 現金: 450万円
  • 投資信託: 2400万円
  • 純金: 150万円
  • 個別株・暗号資産: 100万円

ただし、最近は中古マンションを購入したため、住宅ローンを考慮すると純資産はマイナスになってしまうのですが、それでもお金に困らない状態を維持できています。

貯金0から資産3000万円へ。年齢別ロードマップを公開

私が資産形成を意識した理由

私の資産形成ライフは社会人1年目から始まります。

当時の私は年収420万円・手取り月25万円で、都内の木造ワンルームに住んでいました。

大学・大学院を卒業したばかりで、貯金は一切のゼロ。卒業旅行のために親に10万円ほど借りていたので、むしろ借金がある状態でした。

学生時代から始めた一人暮らし。ありがたいことに、親から毎月仕送りをもらっていましたが、都内の暮らしではギリギリ。バイトで収入を一定確保しつつも、月末には口座の残高が0になる暮らしを送っていました。

そういったお金の不安を抱えながら毎日を暮らしていたため、お金を貯めることに対して人よりも敏感な性格になっていきました。お金に対する不安は本当に辛いですよね。

ですが結果的に、この性格が資産形成には大きくプラスに働きました。

お金に対する不安感を払拭しようという気持ちが無意識のうちに芽生えており、社会人になり収入が安定した頃から気づけば地道に貯蓄が始まっていたのです。

社会人1年目は年収420万円。世間的にみれば平均より高めではあるものの、決して高収入ではありません。ですが、資産形成は「高収入になってから」ではなく、収入が低い時期からコツコツ始めることが何よりの武器になったと、振り返ってみて感じています。

なぜ資産形成は早く始めるべきなのか?

資産形成の最大の見方は時間です。

時間をかければかけるほど、資産を大きく増やせる可能性が高くなります。

10年間は120ヶ月です。

毎月1万円を貯金することができれば10年間で120万円。

毎月3万円を貯金することができれば10年間で360万円。

毎月5万円を貯金することができれば10年間で600万円。

もし、今のあなたが20代であれば、毎月少しの節約を積み重ねるだけで30代の頃にはまとまった大きなお金を貯めることができるのです。

もしこのお金を投資に回していたらどうなるでしょうか。

投資には複利の考え方があり、複利と時間をうまく使えばより大きな資産を築くことができるのです。

たとえば、年利5%で運用できたとしましょう。30歳まで毎月積立てをした場合を計算してみると

  • 22歳から月5万円を積み立てた場合(30歳時点):約590万円
  • 26歳から月5万円を積み立てた場合(30歳時点):約265万円

わずか4年の差で、倍以上の資産差が生まれることがわかります。

別の計算例をみてみましょう。今度は単純に貯金した場合との比較もしてみます。あなたが今24歳だったとすると

毎月の積立て額34歳の資産額44歳の資産学
1万円154万円 (+34万円)405万円(+165万円)
5万円771万円(+171万円)2029万円(+829万円)
10万円1543万円(+343万円)4058万円(+1658万円)

時間が経てば経つほど資産の差が開いていくのがわかると思います。

そして月10万円積み立てられるなら、10年間の積立で資産額は1500万円を超える計算になります。

若いうちは収入が低くても時間があります。この時間こそ、後からどれだけお金を稼いでも取り戻せない最大の資産、最大の味方なのです。

年代別ロードマップを公開!

資産形成における時間の重要性を感じていただけたかなと思います。

ここからは私の経験に基づいて、年代別の資産形成ロードマップをご紹介します。

社会人1〜3年目(22〜24歳):まずは貯金と小額投資で土台を作る

✅ 目標

  • 生活費を把握し、余剰資金と生活防衛費を確保
  • 毎月5万円ほどを貯金・投資
  • 社会人3年目で貯金100万円、運用資産50万円を目指す

最初のステップは、お金を貯めていける生活を確立することです。収入があったとしても出費が嵩み、余ったお金を生み出すことができなければ投資に繋げることはできません。そのためには生活費を把握し、通信費や保険など不要な出費を減らしていくことが重要です。

無駄な出費を減らし生活をする上では使わない余剰金で投資をすることが重要です。「最悪無くなってもいい」と思えるお金で投資をすることが継続できるコツです。

私が実際に取り組んでいたことを紹介します。

社会人1年目の私の収入・支出はこんな感じでした。

  • 年収420万円(手取り25万円 + ボーナス年2回)
  • 家賃:6.5万円
  • 食費、通信費、光熱費:9万円

毎月10万円前後ほどお金が余るような生活を送るよう心がけました。毎日の食費や通信費、光熱費といった固定費を増やさない工夫が効果的でした。

当時は貯金が全くのゼロだったので、余ったお金は生活防衛費として貯金に回しています。毎月7万円ほどを貯金に回し、それでも残った娯楽や貯金など好きに使うことにしました。

社会人1年目が終わる頃には貯金が100万円ほどになる見込みだったので、徐々に資産運用を意識し始めます。まとまった額の貯金があることで心に余裕も生まれ、目先の資産の上下を気にしなくても済むようになり、投資へのリスクを取れるようになりました。

私の投資デビューは勤務先の自社株の積立てでした。当時在籍していた会社では積立額に応じた奨励金が出ていたので、毎月5万円を積み立てることにしました。社内での説明会もあり、始める障壁が少なかったことも幸いしました。

📝 よかったこと

  • お金を貯める習慣を社会人スタート直後に確立できたことがよかった
  • まずは生活防衛費で現貯金を増やす。現金があることで資産運用に対するリスク許容度を上げられる
  • 投資を社会人1年目から始めることができた

一方で、私の初めての投資は微妙な結果に終わります。

自社株の積立てをしていたのですが、会社の株価が下がってしまい運用額としてはマイナスに。積立の奨励金を加味してなんとか元本割れを避けられたといった結果でした。

私の場合は資産形成へのモチベーションが高かったので、社会人3年目のタイミングで貯金220万円、自社株積み立てで200万円ほどの合計420万円まで資産を増やすことができました。

毎月5万円を投資・貯金に回すことができれば3年間で貯金100万円、運用50万円で総資産150万円は無理なく達成できます。

例えば5万円のうち3万円を貯金、2万円を積立て投資(年率5%)に回すと3年後には貯金108万円、運用資産は77万円ほどになる見込みです。

社会人1年目〜3年目は、小さいことからコツコツ初めて投資に慣れていきましょう!

社会人4〜6年目(25〜27歳):収入アップと本格的な投資拡大

✅ 目標

  • 転職や副業などで収入アップ
  • 収入アップに応じて貯金・投資額を増加。目標は月10万円以上
  • 社会人6年目で貯金300万円、運用資産300万円を目指す

社会人4〜6年目の目標は、収入を増やし資産形成速度を加速させることです。

社会人歴が長くなれば、それに伴い収入アップも期待できます。また、それまで培ったスキルを活かして転職や副業を始めるといった方法も有効です。

私もこの頃に副業や転職を経験し、社会人4年目頃には年収1000万円、社会人5年目終わり頃には年収2000万円に到達していました。

収入アップができたとしても、生活水準はなるべく維持することを心がけましょう。収入が上がっても支出が増えてしまえば、貯蓄や投資に回せる金額は変わらないままです。

出費を抑えるコツです。

✍️ 生活水準を抑えるコツ

  • 高級ブランドなど見栄を張るための消費は避ける
  • 家賃はなるべく低い物件を選択する
  • コンビニなどでのちょっとした買い物を避ける

社会人4年目ごろの私の収入と月々の貯金・投資額は次のようにしていました。

  • 毎月の手取り(本業と副業) : 65万円
  • 支出 : 20万円
  • 貯金 : 15万円
  • 積立投資 : 自社株積み立て5万円、S&P500積み立て25万円で合計30万円

収入が大きく増えたことで投資により多くの額を回すことができるようになりました。自社株の積立てに加えてアメリカのS&P500や全世界株式のインデックスファンドへの投資を始めました。

インデックスファンドを始めたタイミングがコロナの影響で世界的に株高になったタイミングだったので、運用成績プラスで積み立てを続けることができました。

社会人5年目終わりのタイミングで、貯金650万円、投資信託の運用額1000万円、合計1650万円の資産を達成することができました。またこの頃運用成績が悪かった自社株積み立てを売却し、投資信託へ資金を移しています。

資産の運用額が1000万円を超えてくると、日々の価格変動も大きくなります。インデックスファンドでも1日で1%程度の価格変化が起きるのは日常茶飯事です。1000万円の1%は10万円。5%だと50万円。1000万円を運用していると、毎日自分の資産額が10万円近い額が増えたり減ったりします。1ヶ月の積み立て額に近い金額が変わるのは中々スリリングですよね。

私は現金の貯金も増やしていたため、日々の資産額増減を気にすることなく積み立て投資を継続することができました。

📝 よかったこと

  • 収入が増えた分を浪費せず、資産形成の資金に回せた
  • 積立て投資の額を増やしながらも、無理せず継続することができた
  • 現金貯金も増やせたので、資産額の上下で一喜一憂せず淡々と積み立て継続できた

社会人7〜9年目(28〜30歳):大きな買い物を計画的に

社会人7〜9年目はちょうど30代に差し掛かるタイミング。結婚、出産、住宅購入など色々なライフイベントが集中しやすいじきです。こうしたライフイベントは一時的に大きな出費が必要になります。

✅ 目標

  • 大きな出費を見越し、資産に占める現金の割合を調整
  • 状況に応じた柔軟な投資額の設定

結婚は平均で400万円程度(参考)、出産は平均40万円程度(参考)かかるとされています。

住宅購入はローンを組むことになりますが、手数料などの諸費用は物件価格の5%前後とされており、250〜500万円程度を見込んでおく必要があります。

社会人7〜9年目の人は数百万円単位の出費を想定して、資産に占める現金の割合を意識することが重要です。

投資効率だけを優先して現金比率を下げすぎると、いざ資金が必要になった時に金融商品を売却することになり、長期投資の複利効果が削られるうえ、売却益が出れば課税の対象にもなります。これではせっかくの運用成果を目減りさせかねません。

私は住宅購入前から生活費半年分とライフイベント用の現金を確保しておき、残りを投資に回すようにしました。社会人6年目終わりのタイミングでは現金は800万円ほど積み上げています。

ちょうど最近、都内に中古マンションを住宅として購入したのですが、頭金や諸費用を支払っても最低限の貯金額を守れ、投資ポジションを崩さずに済みました。

大きな出費は避けられませんが、計画的に現金を積み上げておけば、資産形成のペースを止めずに乗り越えられます。

20代の反省点と学んだこと

30歳で資産3000万円を築くことができました。

結果を見ればうまく資産形成ができた20代だったと思いますが、この数年を振り返ってみた反省をお話しします。

投資は分散、特に若いうちは市場全体に広く投資するインデックスファンドがおすすめ。投資を始めるのは早ければ早いほどよいです。

自社株積み立てのリスク

奨励金に惹かれて持株会に多くを投入しましたが、最終的な運用成績はマイナスでした。3年ほど積み立てをして200万円ほどの額になりましたが、40万円ほどマイナスが出ている状態で売却しました。報奨金を含めればプラスマイナスゼロかなあという成績です。

業績や株価に左右されるリスクを実感しました。

インデックスファンドを始めるのが遅れたこと

自社株積み立て以外にもインデックスファンドへの投資を始めようとしていたのですが、口座の開設や設定などが面倒に感じ、始めるまでに半年以上かかってしまいました。

丁度その時期はコロナ初期は株価が大きく下がっており絶好のチャンスだったのですが、口座開設に手をつけなかったためそのチャンスを逃し、長期投資の恩恵を得られませんでした。

まとめ:今日が一番若い日

社会人1年目から資産形成を始めたことで、私は30歳時点で「お金の心配が少ない生活」を手に入れました。

特別な才能や幸運があったわけではなく、やったことは生活費の最適化・副業と転職での収入増・コツコツ長期積立投資の3つです。

みなさんにマイクロソフトの創設者であるビル・ゲイツの言葉を送ります。

たいていの人は、1年でできることを過大評価し、10年でできることを過小評価する。

Most people overestimate what they can do in one year and underestimate what they can do in ten years.

出典

あなたが今何歳であっても、今日から始めれば未来は変わります。

私は社会人1年目から数えて6年間で大きく人生をプラスに変えることができました。

まずは月1万円でも良いので、投資を生活の一部にしてみてください。10年後、きっとその差に驚くはずです。

タイトルとURLをコピーしました