この記事でわかること
賃貸に住むのが良いのか、それとも住宅を購入するのが良いのか。この記事を読めばこんなことがわかります。
- 「賃貸と購入どっちが得か?」という疑問に、実際の支出額を公開しながら解説します
- 都心中古マンションを購入した場合のメリット・デメリットを紹介します
- 賃貸生活とマンション購入生活を比較し、自分に合う選択のヒントを得られます
はじめに:賃貸か購入か、永遠のテーマ
20代後半からや30代前半に差し掛かり、結婚や出産といった大きな人生の節目を迎えるタイミングでは「賃貸と購入、どっちが得なのか?」というテーマは避けて通れません。毎月の住居費は家計の中でも大きな割合を占めるため、あなたのライフプランを考えるうえで大きな意思決定が必要になります。
私自身も長い間「賃貸のままが良いのか、それとも購入すべきか」と悩んでいました。最終的には30歳のタイミングで、都心5区・駅徒歩3分・築10年・2LDK(58㎡)の中古マンションを1億1500万円で購入しました。
本記事では、実際に賃貸から購入へと移行した経験をもとに、「賃貸 購入 比較」の観点からリアルな数字や考え方を私のじつ体験ベースでお伝えします。
賃貸と購入、どっちが得なのか?
結論あなたがどこに住みたいかによるのですが、もし都市部、特に東京の23区内に住みたいのであれば、マンションを購入した方がトータルでは特になると考えています。
賃貸と購入にかかる費用を超ざっくり計算して比べてみようと思います。
20年間同じ物件に住む前提で計算してみます。
賃貸にかかる費用
まずは賃貸に住んだ時にかかるお金から。
私が検討していた条件(都心5区・駅徒歩3分・築10年・2LDKで50平米以上)では家賃が30万ほどでした。毎月30万円で20年間住んだとして計算してみます。
まず家賃でかかるお金は30万円 × 12ヶ月 × 20年 = 7200万円です
また都内で普通借家契約で家を借りると、2年の契約更新ごとに更新料で家賃1ヶ月分が相場出かかるので、20年間では30万円 × 10回更新 = 300万円かかります。
他にも共益費など色々かかると考えられますが、とりあえずは合計で7500万円ほどかかることがわかりました。
物件を購入した時の費用
私が購入した物件は1億1500万円でした。これを35年ローンで金利1%で借りたとすると、毎月の返済額は32万円ほどになります。
また修繕積立金や固定資産税もかかります。それぞれ毎月1.5万円ほどなので、ローン返済と合わせて35万円かかることがわかります。
20年間での出費合計は35万円 × 12ヶ月 × 20年 = 8400万円です
20年間住んでいると家のリフォームなども必要になるでしょう。リフォーム費用として200万円かかるとすると、合計8600万円かかることがわかりました。
賃貸の方がお得?
これまでの計算結果を比較してみると次のようになります
賃貸 | 購入 | |
主な出費 | 家賃 更新料 共益費 | ローン返済 修繕積立金 固定資産税 リフォーム |
費用合計 | 7500万円 | 8600万円 |
賃貸の方が1000万円ほどお得ですね。
ここで考える必要があるのは、購入したマンション自体の価値です。
築10年で購入して20年住んだので築30年になります。同じエリアで築30年くらいの物件の相場は9000万円ほどとなっていましたが、少なめに見積もって7000万円の価値が出たとしましょう。20年後にマンションを売った場合、実質かかった費用は8600万 – 7000万 = 1600万円となるわけです。
| 賃貸 | 購入 |
主な出費 | 家賃 更新料 共益費 | ローン返済 修繕積立金 固定資産税 リフォーム |
資産 | なし | マンション(7000万円) |
費用合計 | 7500万円 | 1600万円 |
賃貸は借り物なので払ったお金は戻ってきませんが、自分で購入したマンションは自分の資産になります。売ればお金になるのです。
とはいえマンションの購入にリスクはある
都内の良い立地で利便性の高いエリアにある物件であれば、資産性が期待できるので長期的に見れば出費が抑えられることがわかりました。
では絶対マンションを買った方がお得かと言われるとそうではありません。様々なリスクがあります。例えば
マンション購入のリスク
- 家事や災害によって物件の価値が著しく下がってしまうこと
- 人口減少のため住宅需要が減少し、売却価格が思ったより伸びないこと
極端な話、首都直下地震が起きてマンションが倒壊してしまえば、資産は0になってしまいます。
今購入した物件が売れるか売れないかは誰にもわかりません。そのリスクを理解した上で購入することが大切です。
賃貸 vs. 購入 メリット・デメリットは?
お金の面ではマンションを購入した方がお得になる可能性が高いとお話ししました。金銭面以外のメリット・デメリットもお話ししたいと思います。
賃貸のメリット・デメリット
まずは賃貸のメリット・デメリットから。
メリット
- 初期費用が比較的少なく済む(敷金・礼金・仲介手数料などで数十万円程度)
- 転勤やライフスタイルの変化に合わせて柔軟に住み替えられる
- 修繕や設備更新の費用を負担する必要がない
デメリット
- 毎月の家賃は消費であり、将来の資産にはならない
- 長期的に住むと支払総額が大きくなり、老後まで家賃を払い続ける必要がある
- 人気エリアでは家賃が高騰しやすい
特に都心で生活する場合、賃貸のデメリットは支払い続けても資産が残らないことに尽きます。
マンション購入のメリット・デメリット
一方で「マンション購入」にはどのような特徴があるのでしょうか。
メリット
- 住宅ローンを返済すれば最終的に資産(不動産)が手元に残る
- 都心の物件であれば資産価値が落ちにくく、売却や賃貸に出す選択肢もある
- 自分好みにリフォームできる自由度がある
デメリット
- 初期費用が非常に高額(頭金・諸費用で数百万円〜)
- 固定資産税や修繕積立金など、ローン以外の費用が発生する
- ライフプランが変わったときに、すぐに手放せるとは限らない
「購入=資産になる」というのは魅力ですが、数千万円単位の借金を背負うことになるため、心理的な負担は大きいのも事実です。
都心中古マンションを選んだ理由
私が選んだのは、都心5区・駅徒歩3分の築10年中古マンションです。
利便性
まず一番の理由は「利便性」です。職場へのアクセスが良く、都心ならではの生活の便利さがあります。毎日の通勤ストレスが減り、生活の質が上がりました。
資産性
次に「資産性」です。都心5区は人気が安定しており、中古市場でも需要が高いため資産価値が落ちにくい傾向にあります。駅徒歩3分という条件は、将来売却や賃貸に出す際にも強みになると考えました。
購入額は1億1500万円と大きな決断でしたが、今後の資産形成を考えたときに購入しておいた方が良いだろうと確信を持てたため踏み切りました。
結論:賃貸と購入、あなたはどっちを選ぶ?
リスク許容度とライフプランで答えは変わる
「賃貸と購入どっちが得か?」という問いに、絶対的な正解はありません。
- 転勤の可能性がある
- 将来どこに住むか不確定
- 大きな借金に抵抗がある
こういった方には賃貸のメリットが大きいでしょう。
一方で、
- 都心に腰を据えて暮らしたい
- 将来の資産形成を考えたい
- 利便性の高いエリアで生活の質を上げたい
こうした考えを持っている人には、購入のメリットが勝るケースが多いです。
わたしの本音:都心マンション購入は正解だった
私自身は、30歳のタイミングで都心中古マンションを購入したことに満足しています。毎月の支出は増えましたが、その分毎日充実度の高い生活を送ることができています。
資産性は将来にならないとわかりませんが、家を買うという決断ができたこと自体が良い経験だったと感じています。
ただし、不動産購入は人生で最も大きな出費の一つです。人によってリスク許容度やライフプランは違います。大切なのは自分にとっての正解を慎重に判断することだと思います。
まとめ
- 賃貸は柔軟性が高い一方、資産が残らない
- 購入は資産になる一方、負担やリスクも大きい
- 都心中古マンションは「利便性と資産性」を兼ね備えている
- 筆者は毎月の支出が増えても、購入してよかったと感じている
最終的には、「どちらのメリットが自分の価値観やライフプランに合うか」で判断するのがベストです。