「就活を頑張って大企業に入って20代で年収500万円を超えたけれど、この先どうすれば1000万円に届くのだろう?」
そんな悩みを抱えている人は少なくないと思います。
私自身、20代後半の頃に同じように悩んでいました。就活を頑張って世間的は良い企業に入社したものの、先輩社員たちの話を聞くと収入面では「このままでは将来に不安が残る」と感じていたのです。
そこで私は戦略的に転職を繰り返し、年収580万円 → 890万円 → 1250万円と段階的にアップさせてきました。最終的には副業も組み合わせ、30歳のときには年収2000万円を超えるまでになりました。
本記事では、私の実体験をもとに20代で年収500万円から1000万円を狙うための転職戦略についてお話ししようと思います。
年収アップを狙った転職活動の進め方
年収をあげるということは、あなた自身を高く値付けしてくれる会社を探すということです。
例えばカップラーメンでも、近所のコンビニでは200円ほどで変えますが、富士山の山小屋では1000円とかしますよね。同じ商品でも場所や売り方によって値段が変わるのです。
あなたの年収も同じです。
あなたという人間に対して、企業がどれくらいの値段をつけてくれるか。年収を上げたいのであればそういう企業を探し出して自分を売り込む必要があるのです。
では自分を高く値付けするにはどうすれば良いのでしょうか?私は次の2つが大切だと考えています。
自分の価値を高めるポイント2つ
- 自分の持つスキルを高める
- 自分と同じようなスキルを持つ人がいない環境に移る
自分のスキルが相対的にレアな状況を作り出せれば、あなたの価値を高く評価してくれる企業に出会えるのです。
転職で評価されるスキルの高め方
転職で評価されるのは、過去の仕事で達成したあなたの実績です。資格があればプラスに働くこともありますが、年収を大きくあげる転職をしたいのであれば、仕事の実績が必要です。
エンジニア転職であれば下の例を参考にして組みてください。
技術力・専門性
- 新規プロダクト開発のリード経験
→ 0からの立ち上げでアーキテクチャ設計や技術選定を担当。半年でプロダクトをリリースし、ユーザー数○万人を獲得することができた。 - レガシーシステムのモダナイズ経験
→ オンプレ環境で運用されていた基幹システムをクラウドベースに移行し、運用コストを年間○%削減した。
ビジネス観点の数字で語れる成果
- 売上・利益に直結する改善
→ ECサイトのパフォーマンス改善を実施し、CVRを○%向上。年間売上にして数千万円規模の増収に貢献した。 - コスト削減の実績
→ リリースプロセスを自動化し、運用にかかる人件費を○百万円規模で削減した。
マネジメント・リーダーシップ
- エンジニアチームの立ち上げ
→ 新規事業部でエンジニア組織を0→10人規模に拡大。メンバーの採用から評価制度まで仕組みづくりを主導した。 - 若手育成の成功事例
→ 新人エンジニアをOJTで育成し、1年以内に主要プロジェクトのリーダーに昇格させた。
ビジネスサイドとの橋渡し
- 顧客折衝・要件定義の経験
→ クライアント企業との打ち合わせを主導し、要件定義から仕様策定まで担当。リピート率○%向上に貢献した。 - 事業部横断でのプロジェクト推進
→ 開発・営業・マーケを巻き込み、サービス改善プロジェクトを推進。結果、解約率を○%改善した。
業界の選び方
転職で年収を大きく上げるには、「自分のスキルをどの環境で使うか」を見直すことが重要です。言い方を変えると、自分と同じようなスキルを持つ人がいない環境に移ることが重要です。
私は1回目の転職で、Web系企業から自動車業界へと移りました。同じソフトウェアエンジニアの仕事でも、環境を変えただけで年収は580万円から890万円へと大幅にアップしました。理由は、自動車業界においてソフトウェア人材がまだ少なく、私の経験やスキルが高く評価されたからです。
つまり、競争が激しい業界の中で戦うのではなく、自分と同じスキルを持つ人がいない場所に飛び込むことで「市場価値の高さ」を実感できたのです。転職市場ではスキルそのもの以上に「その業界でどれだけ希少な存在になれるか」が収入を左右します。
環境や業界を変える視点を持つことが、年収アップの近道になるのです。
年収アップの実際と交渉方法
転職で年収を上げるためには、「年収交渉」が避けて通れません。
せっかく自分のスキルを上げて、戦略的に転職先を選んだとしても自分に対する値段付けに失敗すれば高く買い取ってもらうことはできません。
年収を交渉するには、面接の中でずばっと希望している年収を企業に提示しましょう。面接の質問時間を使ったり、職務経歴書の中で記載するのがおすすめです。下に例文を出しておきます。
転職での希望年収はXXX万円です。ここれまでの面接を通して御社が求めている人材・スキルが見えてきましたが、私の経験や実績は非常に合致していると感じています。また、面接官の皆様ともお話させていただき、カルチャーマッチも非常に高いのではと自己評価しております。これらを踏まえた上で、私の希望年収は妥当だと考えております。
モチベーション高く、御社の事業に対して積極的に貢献してまいりますので、ぜひご検討いただけますと幸いです。
日本人は自分を売りこむことが苦手ですが、積極的に自分の求める条件を出していきましょう。
私はこのスタンスで2回転職をし、その結果580万円 → 890万円、890万円 → 1250万円 と大幅な年収アップを実現できました。
年収交渉でやってはいけないこと
年収交渉は非常に大切ですが、チキってしまい本心が言えずに終わってしまうと狙える高年収も狙えなくなります。ここでは、ありがちな年収交渉におけるミスをご紹介します。
「御社の規定に従います」と言ってしまう
ありがちなミス1つ目は、「希望年収はありますか?」という質問に対して「御社の規定に従います」と答えてしまうこと。
これでは相手が提示してきた年収額に対して何も申し立てできなくなってしまいます。たとえ現年収よりも低い年収が提示されたとしても、それ以上交渉することはできません。
完全に相手に交渉の手綱を渡してしまう回答になるので、この回答はしないようにしましょう。
現年収を伝えてしまう
次のミスは、転職先に現年収を伝えてしまうことです。
自分が今の会社でどれくらいの価値だと判断されているかを伝えてしまいます。それを基準にしてオファー年収が決まってしまうことがあるため、今の会社でもらっている年収は伝えないようにしましょう。
しかし、「今の年収を教えてください」というのは面接のなかでよくある質問ですので、事前にどのように答えるか準備しておく必要が大切です。例えば
今の年収ですが、会社の規定により社内・社外ともに公開できない情報となっております。そのため、大変申し訳ございませんが現年収についてはお答えすることができません。
のようにはぐらかしておきましょう。それでも追加で質問された場合は
具体的な額をお答えすることはできないのですが、ある程度の目安でお伝えすることはできます。ぼかした言い方にて恐縮ですが、現年収は800万円から1000万円の間となっております。
のように、少し幅を持たせた言い方をするようにしましょう。この場合のコツは、現年収よりも少し高めの値を下限にしておくこと、希望年収の-100万円ほどの額を上限にしておくことです。
例えば私が最初の転職をした時は現年収が580万円、希望年収を800万円としていたので「600万円から700万円の間」と答えていました。
希望年収を伝えずに面接を進めてしまう
希望年収を伝えないこともやってはいけないミスです。転職で内定が出た場合、最後にオファー面談という場が設けられて、そこで採用条件の提示が行われます。
採用条件は社内稟議を通った上で提示されるものになりますので、オファー面談その場で交渉することは難しいのが実情です。オファー面談で自分の希望年収を伝えるのではなく、採用フローの早いタイミングで伝えるようにしましょう。
年収2000万円に到達するまでの流れ
2回目の転職で年収1250万円に到達したあと、さらに昇給で1300万円ほどになりました。
本業収入に加えて、副業にも注力しより収入を伸ばすようにしています。
結果的に副業収入は年間700万円に到達しており、本業と合わせて 年収2000万円超えを実現できました。
ここで強調したいのは、転職と副業は「どちらか」ではなく「掛け算」で考えると強いということです。転職でベース収入を高め、副業でキャッシュポイントを増やす。この戦略は、これからの時代を生きる20代・30代にとって試す価値のある戦略だと感じています。
まとめ:20代で年収1000万円を狙うために大切なこと
私の経験を振り返ると、次の3つが重要でした。
- 自分のスキルを高めること
- 自分のスキルを活かせて、かつ希少価値の高い業界を見つけること
- 採用フローの中で年収交渉をうまく行うこと
これらを組み合わせて戦略的に転職活動を行えば、20代であっても年収1000万円は十分に狙える水準です。
今の年収や職場に不満を持っている方、年収1000万円を達成したい方、そんな方にとってこの記事が現状を変えるきっかけになれば嬉しいです。
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