貯金1000万円ある人の日常と意外な落とし穴

savings 資産形成

「貯金1000万円って、どんな生活してるんですか?」
これは、私が友人や同僚からよく聞かれる質問です。

私は30歳で年収は約2000万円(会社員1300万円+副業700万円)。現金・投資信託・金などを合わせた資産は3000万円ほど。

そんな状況でも、毎月70万円をインデックスファンドに積み立て、地味に、でも着実に資産を増やしています。今日は、そんな「貯金1000万円ある人」の日常と、気をつけないとハマる落とし穴を、私の実生活に基づいてお話しします。

この記事でわかること

  • 貯金1000万円ある人の日常のリアル:生活は意外と地味で、先取り投資・固定費管理・現金の役割分けが資産形成のカギになる
  • 資産が増えたときに陥りやすい落とし穴:現金の持ちすぎ、浪費の習慣化、投資の偏りなどを防ぐ方法
  • 貯金の正しい活用法:ただ貯めるだけでなく、健康・学び・時間の確保など価値のある支出に使い、未来の選択肢を広げる考え方

1000万円あっても、生活は意外と地味です

正直なところ、貯金が1000万円を超えたからといって、生活が劇的に変わるわけではありません。

派手に外車を買ったり、高級ホテルに泊まりまくったり…そんな生活をしていたら、あっという間に資産は減ります。

みなさんが思う金持ちな生活を維持するには、おそらく10億円程度の資産が必要になるでしょう。それに比べると私の資産額はまだまだ。普通のゆとりある暮らしをする分には十分な蓄えですが、派手な生活はなかなか手が届かないというのが現状です。

私の日常は、「仕組み化」と「固定費のコントロール」でできています。

給与日に即、投資用口座へ

毎月の給与日には、70万円を投資用の口座に移しています。

ここでポイントなのは、「残ったら投資する」ではなく「先に投資分を確保しておく」ということ。

人間、余ったお金はどうしても使ってしまうもの。口座残高が増えたらすぐに投資に回す分を移して仕舞えば、余計な出費は発生しません。

固定費から削る

私は都内、いわゆる都心5区のどこかに住んでいます。

都心の住宅費は昨今高騰していて、生活費を圧迫しています。

私はなるべく通勤時間を削減し、空いた時間を仕事や副業などに回す方が長期的にはプラスと考え都心に住んでいます。住宅費は必要な投資という考えです。

一方で、通信費や保険、サブスクといった固定費の見直しは定期的に実施しています。

特に保険は入りすぎるとコストが重くなるので、必要最小限に。住宅の火災保険と地震保険だけ加入し、保険料も一括支払いでトータルの出費を抑えています。

親世代からは生命保険にも入った方がいいのでは?と言われることもありますが、私は今のところは入っていません。住宅ローンの団体信用保険に加入していることと、自分の資産運用で生命保険の代わりにしています。

食費も日々の生活費で大きな割合を占める支出です。平日は3食とも自炊。

特に会社付近でランチを食べると1食あたり1500〜2000円近くになるため、毎日お弁当を持参しています。

おしゃれなランチに毎日2000円使うより、自分で作ったおかずを会社で食べたほうが健康にも財布にも優しいです。

現金は生活防衛費+大きな出費分役割だけ

現金は450万円ほど。これは数か月分の生活費と、想定外の支出に対応するためのバッファです。

最近までは1000万円ほどを現金で保有していたのですが、600万円ほどを住宅購入の購入資金に充てて、今の貯金額になっています。

我が家の1ヶ月の生活費は住宅費を除いて30万円ほど。450万円の貯金だと1年ちょっとの生活費になります。万が一、仕事をクビになったり病気・ケガで収入が減ったとしても、貯金でしばらくは生活できるようにしています。

それ以上は基本的に投資に回します。銀行口座に置きっぱなしだと、インフレで価値が目減りしますからね。


貯金1000万円の落とし穴

資産があると心の余裕が生まれます。

でも同時に、油断も生まれます。私も貯金1000万円の罠にハマりそうになったことがあります。

落とし穴1 : 財布の紐が緩む

口座の残高が1000万円を超えると、とんでもないお金持ちになったような錯覚に陥ります。

私も現金の貯金が1000万円を超えた時、同じような状況に陥りました。

するとどうなるか。日々の出費を気にすることが一切なくなるのです。

コンビニに行った時も値段を気にせずに商品をカゴに入れ、普段の食事も「めんどくさいから」という言い訳を並べUber Eatsなど割高なものばかり。毎月のクレジットカード引き落とし額も気にしなくなりってしまいました。

こういう習慣を数ヶ月続けていたのですが、気がつくと口座の貯金が毎月徐々に減り始めているのです。

これは良くないと感じた私はメインバンクの口座から別の銀行口座へお金を移し、見かけ上の貯金額が少なくなるようにしました。

メインバンク400万円、貯金用口座600万円といった感じです。貯金口座ではなく、投資に回しても良いかもしれません。

すると不思議なことに自分がお金持ちになったような錯覚も消え、また日々出費をコントロールした生活ができるようになったのです。

現金貯金が1000万円を超えてきたら口座を別々にする。簡単ですが有効な対処方法です。

落とし穴2:ご褒美の浪費

とはいえ、貯金でお金を使わない人生はつまらないですよね。

私も楽しくない生活を送ってまで貯金や投資をするべきではないと思います。

蓄えることの重要性は頭で理解していても、ある程度の貯金が貯まってくると使いたくなってしまうのが人間の性。無駄な浪費は避けたい、でもなんかパーッと使いたい。その気持ち非常にわかります。

大きな額の買い物をすると気持ちがいいですよね。ストレス発散にもなりますし、よくわからない脳汁が出ます。

そういった時は、私はなるべくリセールの良いものを買うようにしています。

ロレックスのような高級腕時計はいい例です。

たとえ200万円以上するような時計でも、中古価格は新品と変わらない、モデルによっては定価よりも高値で取引されているものもあります。

こういったものを選んで買っておけば、お金を使うという欲望も満たせるし、いざという時にそのお金を取り戻すこともできるのです。

貯金の中央値から見えるリアル

「自分の貯金額って多いの?少ないの?」と思ったとき、私は中央値を基準にします。

総務省の調査によると、二人以上世帯の貯蓄保有世帯の中央値は約1189万円(2024年)。勤労者世帯に限れば947万円ほどです。

これは全世代を含んだ調査で、退職金を持つ世代や勤続年数の長い世代も含んだ値になるため、20代・30代に限ると、貯金の中央値はもっと低くなります。

金融広報中央委員会の調査によると、30代の貯金中央値は100万円と言われています。

つまり、30歳で1000万円を超えていれば、統計的には上位層に入ると考えて良いでしょう。

貯金をしていても死んだら意味がない

お金がいくらあってもあの世に持っていくことはできません。

私たちが死ぬ時、あの世に持っていくことができるものがあるとすれば、それは思い出だと思います。

友人と遊んだ時間、パートナーや子供、両親といった大切な家族と過ごした記憶、仕事で苦労したけど達成感を得られた日々。自分がどんな人生を歩んできたのか、その思い出だけはあの世に持っていけるのでしょう。

だからこそ、今この瞬間の人生を犠牲にしてまで貯金をすることに意味はないと私は考えています。今を生き、自分が心から幸せを感じれる時間を過ごして、それでも余ったお金を貯金や投資に回すべきだと思うのです。

例えば、

  • 時短家電で自由時間を増やす
  • 週末や休暇には家族と旅行に出かけ、普段できないような体験をする
  • 本を読んだりジムに通ったり、学習や自身の健康に投資する

お金は貯めるだけでは意味がなく、使ってこそ価値が生まれます。ただし、それが浪費にならないように目的を決めておくことが大切です。

まとめ

貯金1000万円は、ゴールではなくスタートラインです。

派手な生活をする必要はなく、自分が幸せを感じられる生活の中で、仕組み化とバランスが大切。

お金は未来の選択肢を増やすための手段。貯めるだけでなく、使い方にも意識を向けてみてください。

今日からできる貯金1000万円を目指すステップ

  1. 固定費の見直しを年1回
  2. 貯金の目的と役割を決める(生活防衛費で○万円、住宅購入日で○万円など)
  3. 無理のない生活を送るための生活費を見積もり、毎月の貯金額を決める
  4. 生活用口座と資産形成口座を分ける
  5. 給与日に決めた額を資産形成口座へ送金
  6. 2〜3ヶ月に1回、資産をチェック

他にも資産形成に役立つ記事を公開しているので、ぜひ合わせてご覧ください。

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