物件選びのコツからローン審査まで|都心マンション購入の流れと費用を徹底解説

住宅

30歳で年収2000万円ほどの収入を背景に、都心で1億円を超えるマンションを購入しました。購入前は「どんな流れで進むのか」「どのくらい費用がかかるのか」「住宅ローン審査には何が必要なのか」といった疑問が多く、手探りで進めて不安がありました。実際に手続きを進めてみると、膨大な書類や想定以上の諸費用に直面し、初めてだからこその失敗もありました。

この記事では、私の実体験をもとに マンション購入の流れ・必要な費用・住宅ローン審査の準備 をリアルに解説します。都心での暮らしを視野に住宅購入を考えている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

マンション購入の流れを把握することが最初の一歩

マンション購入は大きな金額が動くライフイベントですが、流れを理解しておくことで余計な不安を減らすことができます。一般的には以下のステップを踏みます。

  1. 物件探し
  2. 内見
  3. 買付申込(購入希望の意思表示)
  4. 住宅ローンの事前審査・本審査
  5. 売買契約
  6. 諸費用の振込・各種手続き
  7. 引き渡し・入居

私の場合は、条件を価格1億2000万円まで、2LDK・50㎡以上、駅徒歩3分以内、築年数は10年前後までと明確にしていたため、物件探しで迷うことが少なく買付申込まではスムーズに進めることができました。

特に大事だったのは、内見のタイミングで住宅ローンの事前審査を通しておいたことです。人気のある物件は即日で申込が入ることも多いため、審査を通しておいたことでその場で買付申込ができました。結果的に、このスピード感が購入できた大きな要因になったと感じています。

マンション購入にかかる費用の全体像

「マンション購入は物件価格だけ」と思いがちですが、実際には多くの諸費用が発生します。私が購入したケースでは、物件価格とは別に約1250万円の諸費用が必要でした。

主な諸費用の内訳

  • 仲介手数料
  • 登記費用
  • 住宅ローン事務手数料
  • 火災保険料
  • 修繕積立基金・管理費の前払い分
  • 印紙税・司法書士報酬

特にローンをフルで組んだため、借入額が増えた分ローン事務手数料も高額になりました。

私は頭金をゼロにして、借入期間も35年フルで設定しました。低金利のメリットを活かして月々の返済額を抑え、手元資金を投資や生活資金として確保する戦略です。ただしその分、諸費用は現金で用意する必要があったため、1億1500万円の物件価格+1250万円の諸費用=合計1億2000万円が実際に必要でした。

購入を検討する際は物件価格+10〜12%程度の諸費用がかかると考えておくと安心です。

住宅ローン審査で必要な書類と準備の大変さ

マンション購入で最も手間がかかったのが、住宅ローン審査に必要な書類の準備でした。

私が提出した主な書類は以下の通りです。

  • 直近3年分の収入証明(源泉徴収票、確定申告書)
  • 納税証明書(その1、その2)
  • 身分証明書(免許証、健康保険証)
  • 住民票、印鑑証明
  • 勤務先の在籍証明(社員証や名刺のコピーなど)

特に大変だったのは、転職歴があるため過去の勤務先の源泉徴収票を探す必要があったこと、また副業をしている関係で確定申告をしていたために納税証明書を税務署で取得する必要があったことです。手続き方法もわかりづらく、かなり時間を取られました。

さらに私はペアローンを選択したため、妻と2人分の書類を揃える必要があり、手間は単純に2倍に。加えて、複数の金融機関に申し込みをしたため、同じような書類を何度も提出することになり消耗しました。

「住宅ローン審査=収入が高ければ簡単に通る」というイメージを持たれるかもしれませんが、実際には書類準備が大きなハードルになると痛感しました。

住宅購入でつまずいたポイントと学び

ここまでざっと住宅購入の流れや費用についてお話ししましたが、それぞれのコツをお話したいと思います。

住宅購入までの流れはこうでした。

  1. 物件探し
  2. 内見
  3. 買付申込(購入希望の意思表示)
  4. 住宅ローンの事前審査・本審査
  5. 売買契約
  6. 諸費用の振込・各種手続き
  7. 引き渡し・入居

物件探しのコツ

私はスーモやHomesといったポータルサイトを中心に情報収集しました。条件を明確にしていたため、気になる物件は2件に絞り、1日で内見できるようスケジュールを組みました。

また、不動産関係の仕事をしている友人にお願いし、レインズで物件の詳細を調べてもらえたのは大きかったです。買付申込の有無や仲介会社を事前に把握できたので、行動が早く取れました。特に「両手仲介」の業者に直接アプローチすると話がスムーズに進むので、物件探しの段階で仲介会社を調べることはおすすめです。

内見のコツ

実際に内見したのは2件。日当たりや騒音、間取りはもちろん、中古物件だったため内装の状態も細かく確認しました。例えば

  • 壁紙の汚れや傷はないか
  • 備え付けのエアコンの作動状況やニオイはないか
  • シャワーの水圧や水の流れに問題はないか
  • 食洗機やガスコンロ、換気扇など不具合がないか

といったことはチェックした方が良いです。

また、修繕積立金の積立状況や管理組合の活動状況、共用部の使われ方を確認しておくと、将来の安心度や住民のマナーを把握できます。共有のゴミ捨て場が散らかっている物件だと要注意ですね。

振り返って「やっておけば良かった」と思うのは、部屋の内寸を測ること。購入から引き渡しまでの間に家具の手配が進められるので、効率が大きく変わります。ただし、居住中の物件を内見する場合は採寸できないこともあるので、事前に不動産会社に確認しておく方が良いでしょう。

買付申込(購入希望の意思表示)のコツ

買付申込を出すときはほとんど迷いませんでしたが、その後に不安が押し寄せてきたのを覚えています。ただ、最終的には「購入してよかった」と心から感じています。

この段階で重要なのは住宅ローンの事前審査を済ませておくこと。私の場合も事前審査を通した状態で買付を出せたので、他の競合買主がいても優先的に契約を進められました。

買付申込を出しても契約ではないので、契約する前に取り消しすることは可能です。もし迷っているのであれば、とりあえず申込を出してみて、契約日までの時間によく考えてみるという作戦もありだと思います。

住宅ローンの事前審査・本審査のコツ

事前審査は申込から3日ほどで結果が出ました。本審査は複数の銀行に同時に申請したため、必要書類の管理が非常に大変でした。銀行ごとに提出書類やフォーマットが違うので、自作チェックリストで進捗管理したのが功を奏しました。

事前審査を内見前に済ませていたことで、買付申込を即日出せただけでなく、売主に「本気度」を示せたため、結果的に物件価格を100万円値引きできたのも大きなメリットです。

必要書類についてはこの記事の後半でも解説しますので、併せてご覧ください。

売買契約のコツ

契約時はやはり緊張しました。数千万円単位の契約なので、冷静さを保つのは簡単ではありませんが、なんとか乗り切りましょう。

契約前に再度確認しておきたいのは、マンションの管理体制。修繕積立金の残高や長期修繕計画の有無、管理組合が機能しているかどうかを事前に確認しておくべきです。これらは将来の資産価値や住み心地に直結します。

諸費用の振込・各種手続きのコツ

物件価格以外にも、仲介手数料や登記費用、ローン手数料、火災保険など、諸費用はトータルで約1250万円かかりました。そのうち約750万円を現金で振り込み、残りを物件引き渡しまでに住宅ローンを活用することで用意しました。

大変だったのは短期間での資金移動や振込。さらに、印鑑証明や火災保険の契約など、細かい手続きも多く、仕事と並行しながら進めるのは想像以上に負担が大きかったです。

引き渡し・入居

引き渡し当日は、住宅ローンの融資実行から売主・不動産会社への振込、司法書士による登記変更、鍵の受け渡しまで2時間程度で完了しました。

入居前に実施したクリーニングは正解でした。中古物件でも水回りや壁紙が新品同様になり、気持ちよく住み始められました。家具を搬入してしまうと細かい清掃ができなくなってしまうため、引っ越し前に実施することをお勧めします。

また、駐車場や駐輪場の契約は入居前に管理会社に問い合わせておくとスムーズです。場合によっては空いてなくて困ることもあるので、早めに手続きしましょう。

住宅購入の反省点

初めてのマンション購入だったため、いくつか失敗や反省点もあります。

  • 手数料交渉をしなかった
    言われるがままに手続きを進めましたが、不動産会社や司法書士報酬など、交渉の余地はあったと感じます。
  • 資金振込の準備不足
    契約から入金までの期間が1週間ほどしかなく、お金の準備と銀行での振込手続きに追われました。大きな金額なのでネットバンキングでの振込では対応できず窓口での対応が必要でした。
  • 実印登録をしていなかった
    契約直前で役所に走り、仕事と並行してタイトなスケジュールをこなす羽目になりました。

こうした経験から、「スケジュールに余裕を持つこと」「交渉できる部分は積極的に確認すること」が大切だと学びました。

銀行や市役所の手続きは平日日中に対応せざるを得ないため、仕事を急に休む必要がありました。事前に必要な手続きを把握しておけば仕事の調整もできたので、準備が大切です。

まとめ:住宅購入は事前準備と勢いが大切

マンション購入は「流れ」を知っているかどうかで大きく差が出ます。私の経験では、

  • 条件を明確にして迷わない物件探し
  • 事前審査を早めに通して交渉力を高める
  • 管理状況や修繕計画をしっかり確認する
  • 諸費用や書類準備をリスト化して効率化する

これらが「失敗しないためのカギ」でした。ライフスタイルや将来設計を踏まえ、自分に合った判断をすることが大切です。

とはいえ住宅購入は人生の大きな買い物。しっかり準備をして、条件にあった物件が見つかればあとは勢いで購入することが重要です。

良い物件はどんどん売れていってしまいますので、せっかく気に入った物件が見つかっても購入で躊躇していると他の人が買っていく可能性があります。良い物件が合えばその場で購入を決める心持ちで内見に臨みましょう。


まとめ

  • マンション購入は「物件探し → 内見 → 申込 → ローン審査 → 契約 → 入居」の流れで進む
  • 費用は物件価格+10〜12%程度の諸費用が必要。私の場合は約1250万円かかった
  • 住宅ローン審査では収入だけでなく、膨大な書類準備が大変。転職歴や確定申告がある人は特に注意
  • 失敗から学んだのは「交渉できる部分は確認する」「手続きは余裕を持って進める」こと
  • 都心でのマンション購入は資産形成だけでなく、ライフスタイルを豊かにする大きな投資

住宅購入を検討している方は、費用や流れのリアルを把握しながら、自分の人生戦略に合った選択をしていただければと思います。

このブログでは住宅購入などについて、私の実体験をもとにした記事を公開しています。他の記事もぜひご覧ください。

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