※本記事にはプロモーションが含まれます
純金投資を始めて2年以上が経つ。インデックス投資を始めて5年以上、「全世界株式に全振りでいい」と思い続けていた。
それが2023年、円安が1ドル150円を突破したあたりから、少しずつ考え方が変わり始めた。「インデックス一本で本当にいいのか?」という疑問が頭をよぎるようになったのだ。
結論から言う。私は現在、ポートフォリオの約7%(200万円分)を純金に振り向けている。インデックスの代わりに買ったのではなく、あくまで「保険」として組み込んだ。
この記事では、インデックス投資家が純金を選んだ理由と、実際にやってみた感想を書く。
なぜ純金投資をしようと思ったのか
理由は3つある。
1. 円安・インフレへの備え
2022〜2023年の急速な円安は、資産の大部分をインデックスファンド(円建て)で持っていた私に一つの問いを突きつけた。「円そのものの価値が下がるリスクを、株式インデックスだけで本当にヘッジできるのか?」
株式は企業の実物資産を裏付けとするので、ある程度のインフレヘッジになる。だが「円安リスク」という観点では、外貨建て資産か現物資産を持つのが素直な答えだと考えた。
2. 株式との相関が低い
金と株式の相関係数は、長期的に見て概ね0前後から若干マイナスになることが多い。つまり、株式が大きく下落するときに金が値上がりしやすい。リーマンショック(2008年)やコロナショック(2020年)でも、金価格は相対的に底堅かった。
インデックス投資の弱点は「株式100%」という集中リスクだ。これを分散する手段として、金は理にかなっている。
3. 「資産3000万のうち200万程度なら許容できる」という割り切り
純金投資の最大のデメリットは「配当・利息を生まない」点だ。株式なら配当があり、債券なら利息がある。金はただ持つだけで増えない。
だから、ポートフォリオ全体の7%以内という上限を決めた。それ以上増やしても、リターン面でのデメリットが大きくなる。
純金投資の方法3種類を比較する
純金投資といっても、やり方は大きく3種類ある。
| 方法 | 最低投資額 | 手数料 | 流動性 | 保管リスク | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 純金積立(田中貴金属・三菱マテリアル等) | 1,000円〜 | 買付手数料1.5〜2.5% | 低〜中 | なし(業者が保管) | 少額からコツコツ積立可能。手数料が高め |
| 金ETF(例: 1540 純金上場信託) | 約1万円〜(1口) | 信託報酬0.4%前後/年 | 高 | なし(信託財産として保管) | 証券口座で売買できる。コストが低い |
| 現物購入(金貨・金地金) | 数万〜数百万円 | スプレッド3〜5%程度 | 低 | あり(自己保管または貸金庫) | 「本物の金」を持つ満足感あり。保管コスト・盗難リスクあり |
私が選んだのは金ETF(1540 純金上場信託)だ。
理由はシンプルで、証券口座で通常の株式と同じように売買できて、信託報酬も年0.4%前後と低コストだから。純金積立は手数料が1.5〜2.5%と高く、複利効果を考えるとETFの方が有利だと判断した。現物は保管コスト(貸金庫代)と盗難リスクがあり、流動性も低いので除外した。
実際の運用実績
2023年9月から積立を開始し、2026年4月現在で約200万円分を保有している。
保有状況:
- 購入時期:2023年9月〜2024年12月(月3〜5万円ずつ)
- 投入元本:約200万円
- 現在評価額:約240万円(概算)
- 損益:約+40万円(+20%)
正直に言う。インデックスファンドのパフォーマンスと比べると、同期間でeMAXIS Slim全世界株式が+40%以上のリターンを出していたので、金のリターンは相対的に低い。
でも、それでいいと思っている。金の役割は「大きく増やすこと」ではなく「株式が暴落したときの緩衝材になること」だからだ。
実際、2024年8月の日本株暴落(日経平均が1日で12%近く下落)のとき、金ETFは逆にプラスに動いた。ポートフォリオ全体のマイナス幅が、金を持っていたことで約1〜2%抑制された。この「保険」としての効果を体感したとき、200万円を純金に振り向けた判断は間違っていなかったと確信した。
インデックスファンドとの役割分担
私の資産配分をざっくり書くと:
- 現金・預金:約450万円(生活防衛資金+近期支出用)
- インデックスファンド:約2,700万円(コア資産・長期成長を狙う)
- 純金:約200万円(分散・リスクヘッジ)
- 個別株・暗号資産:約100万円(サテライト・勉強目的)
インデックスとの関係で言うと、「コア・サテライト戦略」の「コア」の一部として位置付けている。金は株式との相関が低いため、ポートフォリオ全体のボラティリティ(価格変動の激しさ)を下げる効果がある。
感覚的には「インデックスが攻め、金が守り」というイメージ。9割近くをインデックスに突っ込んでいる私にとって、1割弱の金は全体の変動をわずかに和らげてくれる存在だ。
「金利がつかない資産を持つのは非合理」という意見もあるし、それは正しい。ただ、投資とは常に最大リターンを追い求めることではなく、「自分が眠れる夜に持ち続けられるポートフォリオを組むこと」だと私は思っている。
注意点
税務に注意
金ETFの売却益は「譲渡所得」として扱われ、株式ETFと同様に20.315%の税率(申告分離課税)が適用される。ただし、純金積立の地金売却益は「譲渡所得」として総合課税になる場合があり、税率が高くなりうる。
詳しくは税務署か税理士に確認することを推奨する。
手数料に気をつける
純金積立は買付手数料が1.5〜2.5%と高い。仮に月5万円を10年間積み立てると、手数料だけで15〜30万円になる。長期投資ではコストが複利で効いてくるため、金ETFの方がコスト面で有利なことが多い。
「金だから安全」は誤解
金も価格変動があり、元本割れの可能性がある。「安全資産」と呼ばれることがあるが、それは「株式との相関が低い」という意味であって、価格が下がらないという意味ではない。
投資にはリスクが伴います。純金投資も価格変動により元本割れの可能性があります。
まとめ
- 純金投資を始めた理由:円安・インフレヘッジ、株式との分散効果
- 選んだ方法:金ETF(1540)。低コスト・流動性が高いため
- 現在の運用実績:200万円→約240万円(+20%)
- インデックスとの役割分担:「攻め(インデックス)と守り(金)」という位置付け
- ポートフォリオに占める割合は7%以内が私のルール
金を「儲けるための手段」として買うのはおすすめしない。あくまで「株式の暴落時のクッション」として、ポートフォリオの一部に組み込む使い方が現実的だと思う。
資産全体の組み合わせ方に興味があれば、ポートフォリオの全体像も合わせて読んでみてほしい。インデックス積立の実績は月70万円積立の結果公開、資産形成の全体像は30歳で3000万円を達成したロードマップで詳しく解説している。
